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センター小説頻出作家

こんにちは。タケダスタディスペースのサイト-です。

本日は私が昔から読んでいる作家を紹介します。

 

医師兼業作家の方って結構います。

純文学の作家を挙げると、

近代文学を代表し軍医をしていた森鴎外、

斎藤茂吉の息子でどくとるマンボウシリーズが有名な北杜夫、

海外からの評価が高い観念小説の安部公房(ただし、東大医学部卒だが医師免許なし)。

今回紹介するのは彼らではなくて、南木佳士(なぎけいし)です。

なんと彼の作品はセンター試験で国語の小説に本試験2回も出題されている頻出作家なのです。

センターで取り上げられた年度と作品を挙げると、

1997年冬への順応(ダイヤモンドダストより)、

2005年冬物語(冬物語より)です。

他の作品も私立や国公立の2次試験で出題されているようですし、

センター試験に標準的な作家である南木佳士の作品

みなさんも勉強の合間にいかがでしょうか。

ただ残念ながら、3回目のセンター出題はなさそうですね。

ちなみにセンター小説で最頻出の作家は

本試験2回と追試験1回出題のなんと夏目漱石です。

王道過ぎて意外に思いませんか。

また、上記に挙げた森鴎外と北杜夫も1回ずつ出題されています。

 

南木佳士の作品は文春文庫で短編集を買って読んだらよいと思うのですが、

ここではそれぞれ特徴のある売れ筋3作品を紹介します。

1)ダイヤモンドダスト

  表題作が芥川賞受賞作であり、代表作。

  初期の作品は病を負った登場人物が見事なまでに死んでいきます。

2)医学生

  大衆文学的で秋田を舞台とし、

  まさに医学生となるもしくはなった方に読まれているよう。

3)阿弥陀堂だより

  本人がパニック障害とうつ病を発症した頃の作品で、

  さざ波一つ立たない至って地味だが、静謐に満ちた物語。

  寺尾聡主演で映画化されているので、読むのが面倒であればそちらもどうぞ。

 

最後に大学受験期も含めた南木佳士本人を簡単に紹介します。

南木佳士は上州である群馬に生まれ、

幼くして母を結核で亡くし、母方の祖母に育てられます。

母を亡くしたことが医療への興味となっています。

婿養子だった父は再婚して東京におり、高校から父のもとで暮らします。

高校で文系だったが、父のようなサラリーマンをやるのが嫌で医学部を目指し浪人します。

模擬試験の判定でも合格間違いなしだった千葉大学医学部を受けるも

受験会場の体育館に打ち付ける雨音が気になって集中できず不合格

秋田大学医学部は受かり

父からそんな苦労しなくても都内の私立大学(文系)へ行けばよいと言われるも、

それを振り切り失意の中秋田へ。

大学時代は時間があると文庫本を読んでいたそうです。

大学卒業後は上州の隣の信州(長野)に移り住み内科医となるのですが、

間違いなく死んでいく末期の患者を前に行き場のない思いが蓄積していきます。

これが創作の原動力となっています。

彼の作品は実体験をベースとしており、作風は狭いと言わざるを得ません。

作品の中でもストーリーのダイナミックな展開もありません。

ただし、風景と情景の描写が表現豊かで理知的であることが印象的かと思います。

 

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